88NSR250RSP3号機 再整備計画

現在の88NSR250RSP3号機は製作から7年近く経過したのと、
ここ数年青空駐車のおかげで、錆びなどの劣化が出てきている。
腐食を取り除くのと、エンジン交換までをページアップしてみました。
レストアの参考にどうぞ。
 

  88SP3号機のエンジンは元々の程度が良く、
交換するまでは必要なかったのですが、
フルリビルトに近い仕様のエンジンが製作可能で、
試したく、造ることになった。
写真は井上ボーリングさんへ依頼したフルリビルトクランク。
芯振れは1/100程度でかなり期待できます。
価格は52500円でやってもらえますが、
部品が限定的なので、お早めに検討してください。
  88のケースへはそのまま搭載できません。ベアリング回り止めピンが少し大きくなっていて 干渉するからです。ダイヤモンドヤスリを使って、慎重にロアーケースを削る。
  削りすぎないよう、この程度でOK。砥石のビューターが一番簡単かも。
  クランク両サイドオイルシールは新品を組み込む。大きいオイルシールは廃盤と思われ、 入手不可では?なくなる前のストックは最重要だ。ウッドラフキーも消耗品なので交換。
  オイルシールを組み込みしたクランクASSY。スムーズに回転するか確認。あとベアリングのピン位置も確認。
  ケースを合わせてM8 2.5キロのトルクで締め付け。クランクプライマリーギヤーは9キロで締め付け。 廻り止めの工具が必要です。
  クラッチを組み込みし、定番のMC16ドレンワッシャーを入れてのクラッチ強化。ガスケットも新品に。
  Rケースを締め付けして、ACGジェネレーター、フライホイールを組み込み。錆びが少しあったので、ワイヤーブラシで磨きました。
  再メッキシリンダーを用意。井上ボーリングさんへ依頼した もので、価格は1個あたり、29400円。焼きついたシリンダーが再生できます。加工にあたり、新品ピストンを用意して送ります。
  排気ポートの柱逃し研磨加工してあります。なぜ必要なのかというと、熱膨張でピストン側へ出っ張り、焼き付きの原因になるとか。 よくよく考えてあって凄い技術ですよね。安心して使えるってもんです。
  ホーニングもばっちり仕上げ。
  スタッドボルトを組み付け前に、オイルストンで均します。圧縮の重要部ですからね。
  スタッドボルトを組み込み。長いボルトは前後位置が違うので、要注意。
  スタッドボルト完成。
  チャンバーエキパイ部スタッドボルトも組み込み。
  カーボン除去したRCバルブを用意。
  RCバルブオイルシールを用意。
  12ミリソケットでたたくと簡単みたい。
  圧入完了。スムーズに軽く作動するか確認。
  腰上新品部品を用意。ピストンは89用D。88用はとっくの昔に廃盤。 そろそろピストンもMC21/28だけになりそう。
  ピストン組み込み。2ストオイルをなじませる。
  ヘッドガスケットを乗せる。ゴミ噛みしていないか確認。
  ヘッドは1.5キロで締め付け。
  MC28リード板を用意。
  ピントが合わなかったけど、左がMC21用。右は88用。少し形状が違う。 88リードバルブに28リード板取り付け可ながら、先端が丸く処理してあるので 信頼性はいかがか不明。今回はMC21リードボディーを使用した。
  組み込み完了。ビスは緩みなきようにしてね。
  
  その他部品を組み込みしてエンジン完成です。新品エンジンに近いくらいの仕上がりだよ。
  車体編へ突入。フロントタイヤがこのように、磨耗とひびが入って、限界。フロント側3500キロでダメとは。とほほ。 なぜかリアは磨耗が少ない??乗り方が悪い??
  新品交換しました。BT090が自分ではベストですね。もしくはもちのいい、BT92もいいな。
  カウルを全て外す。ステー類の錆びが発生してきて、再塗装しました。 カラーはNH95M。クリアーもしっかり塗りました。
  キックアームも錆びがあり、ディスクグラインダーにワイヤーブラシを付けて、錆びを落とし、 クリアー塗装した。
  メーターステーも同じく、錆びで汚いので、NH526Mで塗装。
  翌日、久しぶりの晴れとなり、塗装をしっかり乾燥させる。
  次はエンジン入れ替え。現状のエンジンは文句のつけようがないくらい状態がいいのだが、 今回のエンジンを試したく、交換することにした。まずはエンジンを降ろせる状態までばらす。
  エンジンを降ろしました。カーポート下作業とはいえ、30度近い気温でバテバテ。
  降ろしたエンジン。このエンジンは、更なる、仕様となって復活予定なんですよ。 88NSR初の・・・・・。これは次回お楽しみにね。
  エンジンドッキング。やあー、暑い。汗だらだら。
  キャブレターもついでに状態チェック。MJ#140/142 NJ J2BB−4 SJ#40 新しい、フロート室パッキンはガソリンで伸びて大きくなるようです。まあ、30分も日干しすると縮みますが。
  ドライブチェーンも伸びていたので、ゴールドピカピカ仕様へ変身だ。
  チャンバーもろもろ、取付完了し、点火式。あっけなく始動しました。いいねえ。
  ハンドル、トップブリッジにアルミ錆びが目立っていたので、バフがけすることにした。
  拡大すると、こんな感じ。ちょっとと思い、きれいにします。
  電動のディスクグラインダーにワイヤープラシを付けて、錆びを落とします。 仕上げは耐水ペーパーで。きれいになったでしょ。
  トップブリッジもこのようにきれいに仕上げました。青棒とマザーポリッシユで仕上げ。
  ブレーキレバーとクラッチレバーもばらして、グリスアップします。 取付すると、動きがスムーズかつ軽くなりましたよ。
  ブレーキオイル交換。エアーツールが楽でいいです。
  茶色になったブレーキオイルがこのようにきれいになります。
  フロントフォークアウターチューブも錆びになっているので、マザーポリッシュでピカピカにします。
  ピカピカ復活。
  タンクパッドを新たに購入。700円くらいでした。NSRの写真がなかなかよい。
  カーボンパッド調はいいですよ。某オークションで売ってます。
  カウルのボルトも錆びと劣化があって、この際、新品へ交換。
  MC18用はMC21以降と異なるパーツで、現在となっては買えるかどうかわかりません。
  完成した88NSR250R SP 3号機。カウルがぼろいですが、頑張って維持します。
  チェーンのゴールドは目立ってます。
  きれいに見えますが、やはり外装はいまいち。中国製の純正レプリカカウル新品が 出回ってきてますから、買って交換するかな。
  重整備??ではありませんが、かなりきれいになったのと、88のコンディションがよくなったのは 間違いないです。これから500キロの慣らし走行もあり、次は動画で掲載予定とします。
">   早速動画できました。このエンジンポテンシャルを堪能してください。尚、スプロケットはF 15T R 41Tのノーマル減速比です。キャブセッティングはMJ#135/138。 推定65PS以上は出ているかと。88NSR赤テラのフル加速にも引けはとりませんから。88は速いですよ。
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